29年振りの来日公演を行うテイク・ザットのゲイリーが語る来日への期待と感謝
ラジオDJ、ライナー執筆など幅広く活躍されている今泉圭姫子さんの連載「今泉圭姫子のThrow Back to the Future」の第89回。
今回は、2024年11月18日(月)に東京ガーデンシアターで行われるテイク・ザット29年振りの来日公演に向けて、メンバーのゲイリー・バーロウとのインタビューの模様をお届けします。
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ゲイリーとのインタビュー
11月18日、29年振りの来日公演を行うテイク・ザット。「ワールド・ツアーの最終地となる東京公演は、スペシャルな時間になる」とメンバーのゲイリー・バーロウ!
ようやく秋の気配が感じられるようになったある日、ゲイリー・バーロウとのリモート・インタビューが実現しました。ソロ・アルバム『Music Played By Humans』のリリース時にリモート・インタビューをしたのが4年前。月日が経つのは、本当に早いな、と感じる今日この頃です。
テイク・ザットの来日公演まで、2ヶ月を切りました。まだまだ先のこと、と思っていたのも懐かしく感じます。今回のインタビューで、テイク・ザットの3人が、心から日本に戻れることを楽しみにしているとわかり、私も嬉しい気持ちになりました。
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来日への期待
―― 2020年のソロ・アルバムのインタビュー以来ですね。まずは、日本のファンのみなさんにご挨拶をお願いします。
日本のみなさんに、こうして挨拶できることが、とても嬉しいです。随分、長い間待たせてしまったよね。日本に行くことが計画されてからというもの、本当に楽しみにしているんだ。
―― 29年振りですからね〜
そうだよね。大好きな日本が、ツアーの最終地になるから、ラストデイに相応しく、特別な時間になるはずさ。
―― これまで、日本のファンは、イギリスへ見に行ったり、見に行きたくても行けなかったファンの人たちもいたり。そんなみんなが、今はもう大興奮しています。長く来日祈願をしていた日本のファンの想いは伝わっていましたか?
世界をツアーして回っていると、 “日本に来て”とメッセージが書かれている日本の国旗を持ったファンを見つけたよ。これまで日本だけでなく、アジアでの活動もなかったから、イギリス、ヨーロッパ、東ヨーロッパ、オーストラリア、アジアを回ることができるから、とても楽しみなんだ。
―― 私にとっては『The Ultimate Tour』でウェンブリー・アリーナ、『Progress Live』でウェンブリー・スタジアムを見て以来、本当に久しぶりのコンサートになります。セットリストは公開になっていますが、 28曲とは言わず、38曲でもいいですよ。
実は、ツアーをしながらセットリストも度々変えているんだ。ヨーロッパは屋外コンサートが多かったから、その都合でステージ構成を変えないといけなかったし。東京はツアーのラストだから、今は多くは語れないけど、スペシャルになることは間違いないからね。
―― 約束ですよ。
約束するよ!
新作アルバムについて
―― 新作『This Life』について伺いたいのですが、「Windows」のようなテイク・ザットらしい楽曲から、「Brand New Sun」で新たな世界観が広がる、とても素晴らしい作品でした。ナッシュヴィル・ベースのプロデューサーと、アメリカ・ジョージアで制作したかった大きなきっかけは?
僕たちは、長い間曲作りをしてきたわけだけど、いつも新作のアイデアが具体化する前に、言葉で語るより、まずは音楽を作ってみよう、が僕たちのベストなやり方なんだ。「Windows」は、かなり前に書いた曲で、出来上がった時に、これはアメリカ南部が僕たちを読んでいるんじゃないかって思わせてくれた。そこから、サウンドに導かれるように、アメリカに行ったんだ。
重要なことは、ファンが僕たちに求めていることは、僕たちの歌声であり、アコースティックなインストルメンタル。いきなりドラムンベースをやることじゃないよね。 王道のポップ・ミュージックを書き、歌うということ。僕たちが好きなのは、そういう音であり、歌。僕たちが好きなことは、ファンも喜んでくれると思っている。すべては音に導かれていくんだ。
ファンが選んだテイク・ザット・トップ10
―― さて、私の番組では、(FMヨコハマ「Radio HITS Radio」)来日公演が発表になってから、毎週テイク・ザットのコーナーを設けて、過去のアルバムを紹介したり、ファンのメッセージを紹介しているんですが、そこで、みんなが選ぶテイク・ザット・トップ10の投票を行って、ついに結果が出ました。気になりますか?
もちろん!マーケット・リサーチは大切だからね(笑)
―― 1位は何だと思いますか?
う〜ん、「Patience」か「Back For Good」かな。
―― 残念!1位は「Never Forget」、2位が「Pray」、3位が「Shine」でした。
90年代が多いのかな? 全部コンサートで歌うから安心して。
―― 実は、90年代、リユニオン以降の楽曲は半分半分ぐらいで、リユニオンからファンになったという方も多くて、私は驚いています。(番組でのコーナーが始まってファンになったかたもいらっしゃいました)
イギリスでも同じだよ。パンデミック以降、Tik TokなどのSNSを通じて、新しい世代に、僕たちの音が届けられるようになったことが大きいよね。そういった人たちがライヴにも来てくれるようになったんだ。僕たちにとっては、僕たちに興味を持ってくれるだけでありがたいし、今でも世界を回って、東京にも行ってライヴができるなんて、これ以上ありがたいことはないんだ。決して当たり前だとは思っていないよ。みんなのおかげだと思っている。
―― ライヴで「Greatest Day」や「Giants」が流れたら泣いてしまうかもしれません。
(笑)。メディアの人たちは、何百、何千というアーティストの楽曲を聞き、選んでいくわけだけど、その中で、今でも僕たちを応援してくれていることが嬉しいし、ありがたいよ。僕たちは、よく日本の思い出話をするんだ。ハワードがいつも言っているんだけど、日本の思い出は、成田から、3時間かけて東京のホテルに着いて、どこにいくにも渋滞だったって(笑)。とにかく楽しみにしているよ。
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ゲイリーの言葉から、感謝の気持ちがたくさん出てきました。これが決して当たり前のことだとは思っていない、と言うゲイリー。国民的グループとして大成功を収めたアーティストは、とても謙虚です。感謝と謙虚さを持ち合わせている人だから、これだけの成功を収めたのでしょう。来日公演のスペシャルは明かされませんでしたが、ワールド・ツアーの最終地の東京で、ファンが大号泣するようなスペシャルがあることを楽しみに待つことにしましょう。
Written By 今泉圭姫子 / Interpreter by 伴野由里子
2023年11月24日発売
CD&LP / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music
著者の新刊
『青春のクイーン、永遠のフレディ 元祖ロック少女のがむしゃら突撃伝』
2023年9月5日発売
発売
今泉圭姫子のThrow Back to the Future』 バックナンバー
- 第1回 :U2『The Joshua Tree』
- 第2回 :バグルス『ラジオ・スターの悲劇』
- 第3回 :ジャパン『Tin Drum』(邦題:錻力の太鼓)
- 第4回 :クイーンとの出会い…
- 第5回:クイーン『世界に捧ぐ』
- 第6回:フレディ・マーキュリーの命日に…
- 第7回:”18 til I Die” ブライアン・アダムスのと想い出
- 第8回:ロキシー・ミュージックとブライアン・フェリー
- 第9回:ヴァレンシアとマイケル・モンロー
- 第10回:ディスコのミュージシャン達
- 第11回:「レディ・プレイヤー1」出演俳優、森崎ウィンさんインタビュー
- 第12回:ガンズ、伝説のマーキーとモンスターズ・オブ・ロックでのライブ
- 第13回:デフ・レパード、当時のロンドン音楽事情やガールとの想い出
- 第14回:ショーン・メンデス、音楽に純粋なトップスターのこれまで
- 第15回:カルチャー・クラブとボーイ・ジョージの時を超えた人気
- 第16回:映画「ボヘミアン・ラプソディ」公開前に…
- 第17回:映画「ボヘミアン・ラプソディ」サントラ解説
- 第18回:映画「ボヘミアン・ラプソディ」解説
- 第19回:クイーンのメンバーに直接尋ねたバンド解散説
- 第20回:映画とは違ったクイーン4人のソロ活動
- 第21回:モトリー・クルーの伝記映画『The Dirt』
- 第22回:7月に来日が決定したコリー・ハートとの思い出
- 第23回:スティング新作『My Songs』と初来日時のインタビュー
- 第24回:再結成10年ぶりの新作を発売するジョナス・ブラザーズとの想い出
- 第25回:テイラー・スウィフトの今までとこれから:過去発言と新作『Lover』
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