Join us

Columns

【座談会】デビュー10周年を迎えたThe 1975を振り返る【後編】

Published on

(c) Samuel Bradley

今年デビュー10周年を迎える英ロック・バンド、The 1975。この10周年を記念して、日本オリジナル企画として7インチヴァイナル5枚が収録されるBOXセット『(2013 – 2023) Singles』が2023年12月15日に発売された。

この発売を記念して、この10年間The 1975を担当してきた日本のレコード会社の担当、そして二人の音楽ジャーナリスト(新谷 洋子、粉川しの)の3人による座談会を実施。その模様を前編・後編の2回にわたって掲載します。

前編はこちら。

<関連記事>
The 1975がリスナーを魅了する5つの理由
デビュー・アルバム『The 1975』。当時の評価やマシューが語ったこと
マシューが語る、5作目の新作『Being Funny In A Foreign Language』

The1975 日本独自企画商品、7インチレコードBOX『(2013 – 2023) Singles』は12/15(金)発売🎶#the1975 #洋楽 #レコードのある生活

 

2018年:3rdアルバム『A Brief Inquiry Into Online Relationships』

ーー2018年11月にサード・アルバム『A Brief Inquiry Into Online Relationships』が出ます。これは、邦題『ネット上の人間関係についての簡単な調査』は大丈夫でしたか?

川崎:ああ、うん。これは……これも直訳ですよね。はい。大丈夫ではなくてですね(笑)。この時は、でもそうだな。「なんでこんなやつにしたんだ? 自分だったらこっち、こういう風にしたのに」とか、やっぱり書かれていたり。あとは「今回はないんじゃない?」「今回はやらないだろう?」とか、様々、また皆さんに盛り上げていただきまして(笑)。

粉川:いや、これはいりますよ。だってこれ、英語が難しいですよね?

新谷:難しいですよ。

川崎:いや、難しい。自分も最初、これがわからなくて。っていうか、そもそも「わからない」っていうことを意図してつけているのかもわからないですけども。それを含め、彼らの性格とかも含めて、いろいろ1周、2周、3周して「直訳する」というところにたどり着きましたっていう感じですね。

粉川:でも、これを直訳したことによって、本当に日本のファンにこのアルバムの持つ意味というのがダイレクトに伝わったと思います。本当に“ネット上の人間関係”についてのアルバムなんだろうなって(笑)。実際、ネットカルチャーのアルバムですよね?

川崎:そう。嬉しいです。

新谷:どんなタイトルつけたって、絶対に燃えるんですよ(笑)。

粉川:このアルバムは傑作ですよね。

川崎:これは傑作です。

新谷:もう有無を言わせなくなった。

ーーこのアルバムで「この1曲」というのは、粉川さん、新谷さん、ありますか?

粉川:難しい質問ですね。ただ、やっぱりインパクトで言うと、「Love It If We Made It」じゃないですか?

新谷:そうですね。

The 1975 – Love It If We Made It (Official Video)

粉川:これは当時の時代性、時代背景も含めて歌った曲。トランプがあり、カニエがあり。一番ポリティックに寄った曲で、それが原因で後に燃えるんですけど(笑)。

新谷:やっぱり社会に関与するアーティストなんだよっていうところが、まずはっきりと伝わってきて、インパクトがありました。それまでは“私の世界”の人だっていう風に思われてたのが、どんどん世界に関与し始めたのがこの時だったなって。

粉川:やっぱりマティっていろんな個人的な問題を抱えていて生きづらい人で。それが実は自分だけの問題ではなくて、社会に投射できる問題なんだと彼が気づいた作品だと思います。「この社会に生きる我々の問題なんだ」っていう問題意識の変化がこのアルバムで明確に起きていますね。それが大きいかなという感じはしますね。インタビューでも言っていました。「このアルバムで本当のバンドになれた」って。

新谷:「目的意識がすごく生まれた」みたいなことをこの頃、よくしゃべっていたような気がします。

ーーどうですか? 日本で売れましたか?

川崎:日本でも売れましたけど、良し悪しというか、なんていうんでしょうか。2つあって。やっぱり、デビューアルバムはデビューアルバムでそれこそそれまでのEPの楽曲や既発曲が入っていて。お披露目みたいな。で、セカンドで全米1位をいきなり取って。ファーストからもだいぶ変わって。それでこのサード・アルバムでどうするんだ?ってみんな、注目していたと思うんです。

セカンドのタイミングでも「一発屋でしょう?」みたいな人って、まだやっぱいて。「全米1位、ラッキーだったね」みたいな人ですね。ファースト、セカンドってメディアの方への形容の仕方とか難しくて。でも、このアルバムで本当にアーティスト性を見せてきて。

先ほどお二人がおっしゃったような「なんで自分がこういう曲を歌ってるか?」。やっぱり全米1位を取ったからこそ、そのパワーを活用して、今もそうですけど、この時ぐらいから若者へ向けてのメッセージ性が強まっていって。自分たちのスタイルっていうのを本当の意味で確立したのがこのサードの時だと思っていますね。

アルバムの中では、私もやっぱり「Love It If We Made It」がめちゃくちゃ大好きですし、重要な楽曲だと思うんですけど。ただ個人的には、ちょっと宣伝面の話になっちゃいますけど。少し時系列が戻るんですが、2016年のEXシアターのライヴの時に初めて『バズリズム』に密着してもらったんですね。日本のテレビでは初めてで。

粉川:ありましたね。

川崎:そう。あの時にプロデューサーの方がThe 1975の事を「めちゃくちゃ好き。赤坂BLITZを見ていた。自分でチケットを買って」って、初期の頃から言ってくださっていて。その方が当時、『バズリズム』にいて。それでEXシアターに密着で入ってもらったんです。それがはじめての日本のテレビでした。その時って、サード・アルバムの「Sincerity Is Scary」が『テラスハウス』のオープニングで使ってもらえたんですよ。

粉川:それ、大きかったですよね。

川崎:それが結構大きくて。この楽曲、もちろん素晴らしい楽曲ですし、ライブの演出も最高で大好きで。このタイミングで日本ではオーバーグラウンドに行ったような、ちょっとしたターニングポイントになったかなと思っていますね。いろんなテレビプロデューサーとか、メディアの人にもファンが出てきた、確立してきたのがこのサードの時期ぐらいだなと思っているんです。そういった意味でも重要な作品とタイミングでしたね。

The 1975 – Sincerity Is Scary (Official Video)

 

2019年:3年振りのサマーソニック

ーーこのサード・アルバムを引っさげて2019年、3年ぶりにサマソニに帰ってきました。その時に何か変化とかはありましたか?

粉川:この時でしたっけ? あのライドのシャツの時。

川崎:ああ、そうだ。そうですね。ライドのシャツでした。

粉川:日本酒、飲んでいた時ですよね? で、ベロベロに酔っぱらって。「日本酒を飲んでいる!」って途中まで笑って見ていたんですけど、「いや、これは本気で酔ってるよな?」ってなってきて。

川崎:灼熱でしたしね。

新谷:あの時、ちょっと様子がおかしくなかったですか?

粉川:750ミリぐらいの、まあまあな量のボトルをラッパ飲みしてたんですよ。「あれ? 日本酒だよね? そうやって飲む酒じゃないけど、大丈夫?」って思っていたら、どうも大丈夫じゃないみたいな。でも、ライブは素晴らしくて。演出も含めて。

川崎:演出も素晴らしかったですね。

新谷それまでよりもたくさんMCでしゃべってた気がする。

粉川:私もそんな気がしますね。曲によって全然テンションが違ってて。「Love It If We Made It」とか、拳を突き上げてパンクみたいに歌うんですけど、「It’s Not Living」とか、そのへんはダンスしながら可愛らしくやるっていう。最新ツアーの家セットに通じるシアトリカルな演出、劇場型ライブみたいなものをはじめてやり始めたのはたぶん、ここらへんからかなと。アワードのショーでムービングステージを取り入れたりしていましたよね。

ーーこの時、取材はされました?

川崎:していただいたと思います。してないことはたぶんないと思う(笑)。それで、割と大変だったみたいな……。

ーー 日本に来なかった3年間の間に、アメリカだけではなく世界的なバンドになったところだったと思いますが、何か変化はありましたか?

川崎:この時期って売れてて、自分たちの音楽性をバーンと見せつけ、いろんなアワードも取り、ちょっと調子に乗られてましたね(笑)。調子に乗られていたのと、あとは自分を取り巻く環境もすごいスピードが変わっていくから、そこに適応・順応するのにいろいろと試行錯誤をしている不器用さはありました。常にハイだし、酔っ払っているみたいな時期で。だから精神面で言うと、ライヴとは相反してすごく不安定な時期ですね。

サマソニ前の取材で久しぶりに会ったんですが、結構「ウェーイ!」みたいな感じでしたし。ちょっと、雰囲気が違うなって思ったんですよ。単純にブランクがあるわけじゃなくて。なんか、あんまり言語化できないんですけども。違うなって。

粉川:サード・アルバムでインタビューした時、たしか電話だったんですよ。その時はマティが未だかつてなく真面目なモードで、真摯にしゃべってくれて。インタビューもとても良い内容になったんです。だから意識変化があったんだろうと思って2019年のサマソニを見たら、あれ?前にも増してヘベレケだぞ?と(笑)。ただ、ライブ自体は本当に素晴らしかったですよね。

川崎:ライブが終わった瞬間に、***の楽屋の前でマーライオンになったんですよ。

粉川新谷:えええーっ!?

川崎:本当に気まずくて、「あー最悪だ!」ってなって。なので、ライブは素晴らしかったのに、そのライブの余韻に1ミリも浸れなかったのが悲しかったです(笑)。

新谷:で、この後にリハビリしたんでしたっけ?

粉川:リハビリはその前にしていて。でも逆にドラッグを摂取できないから……。

新谷:ああ、そうか。それでお酒。

粉川:代わりにステージでガンガン飲み始めるんですよね。「飲まないとやってられない」みたいな。

ーーこの翌年、2020年は8月に東京オリンピックが開催される予定だったことでサマソニは中止で、その代替フェスとして、9月にSUPERSONICが開催。そこでヘッドライナーを行う予定でした。

川崎:クリエイティブマンさんに私がドアをノックして「絶対にヘッドライナー、いつかお願いします。あと単独武道館もお願いします!」ってぶっこんだ2013年の時からの念願が叶ったっていう時に……。

ーーコロナ蔓延でSUPERSONICが中止となりました。

川崎:そうだったんですよね。

 

2020年:4thアルバム『Notes on a Conditional Form』

ーーただ、アルバムに関しては、いろんなアーティストがリリースを延期する中、2020年5月、コロナ禍の真っ只中に『Notes on a Conditional Form』が出ました。

粉川:この時、ロッキング・オンがはじめて表紙をやったんですよ。インタビューはZoomで。マシューも久しぶりに家で暇していたらしくて。Zoomが繋がったらフライパンを持ったマシューが出てきて(笑)。「今、料理しているからちょっと待って?」みたいな感じで。「ああ、この人、料理するんだ」みたいな。そんなところから始まったっていうロックダウン中らしいインタビューでした。ただ、自宅だったので、すごいリラックスしていろいろとしゃべってくれました。

ーーじゃあ、それまでのテンションも落ち着いて?

粉川:新作のインタビューに加えて、オールキャリアの振り返りインタビューもやったんです。自分たちのキャリアをじっくり振り返ってくれていました。ただ、『Notes on a Conditional Form』自体は非常に混乱した、カオスな作品でしたよね。

新谷:異常にアルバムの尺が長かったんですよね。

粉川:81分、「とりあえず全部、入れてみました」みたいな。

新谷:すごいカオスぶりでしたね。

粉川:「止めるに止められないからとりあえず全部入れることにした」みたいなことを言っていいました。「とりあえずもう、グレタ・トゥーンベリも全部やるんだよ!」っていう(笑)。

The 1975 – The 1975 (Visualiser)

川崎:うんうん。全部乗せでしたね(笑)。

新谷:でも、好き(笑)。

粉川:いいアルバムでした。

ーーレコード会社的には売れましたか?

川崎:いや、これね、やっぱり難しい。まず、長いし。

ーー収録分数はCDに収まりましたか?

川崎:入った。ギリギリ入りました。

ーー怒られながら?

川崎:はい、怒られながら。79分を超えたら特別な対応がありますからね。なんとかCD1枚に入れてもらって。

粉川:アルバムはシングルらしいシングルが結構少なくて。

川崎:そうなんですよ!

新谷:最初のシングルは「People」でしたっけ?

粉川:「People」だとなかなか難しいですね。

ーーマリリン・マンソンのようなMVでしたね。

The 1975 – People

粉川:あとは「If You’re Too Shy」ぐらいしかなかったですね。

川崎:「If You’re Too Shy」もシングルカット扱いというか、海外から「プッシュしろ!」って来たのも結構遅くて。私はもうこのアルバムを通して絶対に「If You’re Too Shy」だと思ったんですけども。最初は「People」にフォーカスしろって海外から指定がきてました。

The 1975 – If You’re Too Shy (Let Me Know)

川崎:そこから「The Birthday Party」のMVが出たりもするし。いろんなVRのやつとか施策もやっていて。もちろん、コロナ禍っていうのもあって、やっぱりプロモーションが難しかったですね。そういう外的要因も含めて。ただ、素晴らしい作品でした。

The 1975 – The Birthday Party

川崎:あとこの時、恒例の邦題シリーズで言いますと(笑)。まずアルバムの発売のアナウンスメントがあって、プレオーダー開始の時に、原題のタイトル『Notes on a Conditional Form』だけが最初に出たんです。だから「はい、みんな。邦題、なんだと思う?」っていうのがこの時、はじめて出てきたんですよ。なので、今度は予想ゲームが始まって。「絶対今回もユニバーサル、邦題つけるだろ?」「予想をしよう」みたいなのがこの時から、出てきたんです。

でもみんな、「でもこれ、放題をつけるの難しいね」みたいな感想があって、「はじめてこっちの気持ちがわかってくれた!」「そうそうそう!」みたいな風になって(笑)。みんなもそれぞれの邦題を予想したり「私だったらこうつける」みたいなのもやってくれましたね。まあ、コロナ禍だったし、皆さんも暇だったんでしょうね。それがあったから「ああ、今回はいい邦題だね」みたいな(笑)。

ーー合格点だ(笑)。

川崎:邦題『仮定形に関する注釈』を発表したら「合格!」みたいなのをいただいたり。あとはこの時、メンバーがTwitterと連動したリスニングパーティーをやっていたんですよね。

ーー今までの全部のアルバムを日本時間金曜のド深夜の3時にしたんですよね。

川崎:この時、私がすごく印象的だったのがこの4枚目のアルバムで。じっと座ってTwitterを見ながら……終わるのが午前4時過ぎとかですよ。でもそれも楽しかったり。毎回マシューが遅れるみたいなのも含めて(笑)。寝坊するみたいな。

粉川:前作の評判が非常に良かったこと、あとたとえば「Love It If We Made It」が、ピッチフォークで年間ベストシングルに選ばれたこと、そして2019年のサマソニのステージが大評判だったこともあって、この頃からファン層がさらに広がった印象があります。普段はマニアックなものを聴いていそうなインディーリスナーも、The 1975にコミットし始めたタイミングが2020年前後だったんじゃないかって。新曲が出るたびにSNSでレビューや分析が交わされ始めたという。だからロッキング・オンの表紙のタイミングもちょうどよかったんです。

新谷最初から追いかけてくれていた女の子たち、元からいたファンと共存できるって素晴らしいですよね。

粉川:そう。「『The Birthday Party』のVRはどういう意味なのか?」とか、「今のコロナ禍、パンデミックの中の僕たちの心象風景が……」みたいなことが、普通に語られ始めたタイミングのアルバムだったと思いますね。

新谷:こんなに語り甲斐のあるバンド、ないですよね。突いたらいくらでもネタが出てくるし。

粉川:だからたぶん「Love Me」ぐらいまでは「ケッ!」って感じで見ていた子たち、斜に構えたボーイズが入ってきたみたいな。

 

2022年:念願だったサマソニ初のヘッドライナー

ーーここからもうコロナ禍がずっと終わらなくて。2020年、2021年となかなか来日もなく。ようやく2022年、サマーソニックにヘッドライナーとして凱旋してきます。

新谷:コロナ明け初でしたね。

川崎:そう! それはもう、良くも悪くもそうで、大変だったんですよね。まあ、大変でしたよ。

粉川:めちゃくちゃ早く日本に来てましたね。

川崎:めちゃくちゃ。「早すぎだよ!」みたいな(笑)。

ーーどのぐらい早く?

川崎:えっ、たぶんね、10日? 2週間近く前でした。

粉川:2週間近く前に来ていて。私、マティのインスタのストーリーズをチェックしていて「ああ、もう来てる!」ってなって。それをX(Twitter)でつぶやいたら「まだ来てるわけないじゃん」っていうツッコミがガンガン来て(笑)。

ーー「何を言っているんだ?」と(笑)。

粉川:「だから来てるんだよ!」みたいな(笑)。異例の早さでしたよね。

川崎:早かった。サマソニに出る全出演者の中で、たぶん一番早かったんじゃないですかね。

粉川:「なんでそんなに早いのか? コロナが怖いからじゃないか?」とか、いろんな憶測があって。なんか、マティが新幹線のホームですごいゴツいマスクをした写真をアップしていて(笑)。

川崎:ああ、そうそうそう!(笑)。医療用みたいな(笑)。

粉川:マッドマックスみたいなマスク(笑)。早く来て、リハーサルしていたんですよね?

川崎:すごくナーバスでしたね。久しぶりの人前でのライブでヘッドライナーだし。はじめてやる曲もあって。この時にちょうど、翌週にレディング&リーズのヘッドライナーというのも出たんですよ。しかもレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの代打で。だから余計にナーバスになっちゃって。そっちの心配もあるし、みたいなのでメンタルが毎日毎日……。

粉川:その時、マティが東京のホテルからインスタのライブをしていましたよね。「レディング、実は決まったんだけど。俺たち、観客としてレイジを見に行くつもりだったけど、レイジがキャンセルになって急に連絡が来て、出ることになったんだよ。なんで、レディングに出ます!」みたいなことを……たぶんパークハイアットですよね?

川崎:そう。あれはパークハイアットです(笑)

粉川:そしたら、むちゃくちゃ海外で叩かれて。レイジのオーディエンスとThe 1975のオーディエンスって全然違うから、ブーイングされて。結構ピリピリしてましたね。

川崎:めちゃくちゃしてましたね。本当にナーバスで、取材の時も、何個かドタキャンもありましたし。この時からかな? 初めてマシューのみの稼働になって。

新谷:でもどうせ、マティとジョージしかしゃべらないでしょう?

川崎:そうそう(笑)。そうなんですよね。

ーーで、サマソニでのヘッドライナーのライブはどうでしたか?

川崎:この時、飲んでましたっけ?

粉川:飲んでました。

川崎:この時まで飲んでいたんだ。

粉川:ただし、お猪口で飲んでいました。

ーーラッパ飲みじゃなくて?(笑)。

川崎:この時から、大人になって。自分の体調と、あとやっぱりそのマーライオンになるとかっていうのも含めて、マシューさん、やっと大人になって。

粉川:ジムにも通い始めてましたよね?

新谷:この頃はもう30代になっていたんですよね?

川崎:そうですね。なのでここでその様々な変化を感じましたね。

新谷:スーツを着てましたし。

川崎:モノクロのスーツを着て。かっこよかったですね。

川崎:新曲は1曲だけ? 2曲だ。

粉川:「Happiness」と「I’m In Love With You」。

川崎:はじめてやったけど、「I- I- I- I- I♪」って

ちょっと合唱が起きたりとかして。

粉川:「Part Of The Band」は歌わなかった。

川崎:「Part Of The Band」はね、絶対にできなかった。

粉川:あれはみんな、期待していたけども。ただ、新作のモードはもう既に出ていて。スーツだったことと、3人で横に並んでビートルズみたいに「I’m In Love With You」をやったりとか。そういうのも含めて、すごくショーマン……ショーとして作っていくっていう感じのライブになってましたよね。

 

2022年:5thアルバム『Being Funny in a Foreign Language』

ーーで、その2ヶ月後に5枚目。今のところの最新作となる『Being Funny in a Foreign Language』が出ましたが。じゃあ、まず邦題『外国語での言葉遊び』について……(笑)。

川崎:はい、すいません。恐縮です(笑)。ええと、これははじめて、邦題メイカーとしては今までと違うのが「Being」っていう動詞……動名詞ですけど。が、頭にきてるのがはじめてで。まあ、困ったんですよ。このタイトル。

新谷:直訳すると、よく分からなくなりますよね。

川崎:「外国語で面白くあること」みたいな。でもそれ、ダサいじゃないですか。今までは直訳でどの言葉を選ぶかでしたけど。これはちょっと変えなきゃなっていうことで「言葉遊び」っていう風にしたんです。なので、ここでもちょっとひと盛り上がり、皆さんからいただきまして(笑)。でも、邦題がつくことには何のサプライズもなかったですね。結局みんな、「このタイトル、どういう意味ですか?」っていう質問をインタビューでいろんなメディアとか、皆さんもしていましたし。明確な答えはなかったかな?

粉川:ふわっと「日本に来て楽しい」みたいな話で(笑)。

川崎:そうそう(笑)。ふわっとしてからの、インスタで「マッチョマン」っていうね。

粉川:あと、「時差ボケ」とか、インスタで日本語を出したりとかして。ああ、これも『Being Funny』なのかな?って。

川崎:そうそう。みたいなのになっていたので。

粉川:ファンは楽しかったですよね。

新谷:母国語以外でジョークを言うことが一番ハードだから、それがみんなでできればお互いに理解できるようになれるのに、みたいなことを私がインタビューした時は言っていたような気がします。

川崎:そうそう。自分の言語でも大変なのに……っていうところで。

粉川:インタビューで「日本のファンはみんな、マッチョで笑っていますよ?」って言ったら「このタイトル通りだね」って(笑)。

川崎:ああ、言ってましたね。そうそう(笑)。

粉川:「やったね!」みたいな。

川崎:そういうモーメントが生まれたのが良かったですよね。ここで。

ーーどうですか? お二人としてはこのアルバムは。

粉川:大好きです。

新谷:大好きです。

粉川:個人的にはサードの次くらいに好きですね。「新しい時代の始まり」っていう感じがしました。今までのThe 1975のやってきた力学とは全く逆の、情報コラージュで全て見せていくみたいなことから、もう自分の目の前のことしか見えてない、単視眼的なものでもいいから、真摯なものを乗っけていこうみたいなものになっていたかなって。

新谷:そう。最初に聴かせていただいた時に、たしか川崎さんに「最初に1975を聴いた時の気分を思い出した」っていう風にメールした覚えがあるんですけども。

川崎:そうですね。

新谷:今の彼らにしか作れないアルバムなんだけど、懐かしさもある。一番シンプルで、一番難しいことをやってるなって思いました。

粉川:「At Their Very Best」の証明ですよね(*アルバム発売前に行われていたツアー名)。

川崎:ですね。そのタイトルがいいですよね。

粉川:「At Their Very Best」が最初、アルバムタイトルになるかもしれなかったっていう。でも、あんまりにもあんまりだから変えたんですよね(笑)。確かにちょっと……それだと絶対に叩かれていたよっていう。

川崎:本当によかったですね。今のタイトルになって。

粉川:普通のタイトルにして。

川崎:落とし所として最高でしたね。

粉川:で、今は頭に「Still」がついているんですけども。2回目っていう(笑)。(*その後に行われたツアー名が『Still… At Their Very Best』だった)

川崎:そうそう。ねえ。ちょっとクスッとしますよね。かわいい(笑)。

新谷:ちょっとかわいいかもしれない(笑)。

川崎:サウンドでは、初めてですよね。プロデューサーにジャック・アントノフを入れて。そこがやっぱり今までとの違い、ちょっと広がりというか、さらなる可能性も感じましたね。今までの自分たちでプロデュースした作品も素晴らしかったけれども。ここはスケール感というか。

粉川:ジャック・アントノフがいないとちゃんとまとめられなかったアルバムではないかと思います。ストリングスのアレンジなどはかなり変なことをしているんですけど、きっちりポップソングに仕上がっている。それに「Happiness」みたいな曲を聞くと、客観的ですよね。今までのThe 1975がやってきたことを「君たちの強みってこういうことよね」って、客観的な誰かから言われたんだなっていう感じがすごいする。

The 1975 – Happiness (Official Video)

 

2023年:あの騒動

ーーそして、その翌年の2023年4月に単独来日公演としては、2016年以来、7年ぶりのツアーが行われます。

粉川:その前に起こったいざこざは話さない方がいいんですか?

川崎:ああー、どうしようかな?

粉川:日本だけじゃなくて、いろいろな……。

川崎:いや、でも……。

新谷:結局、1回も触れなかったんですよね?

川崎:ステージで触れていないです。本当に……話しましょう。ちょっと、なんか、全スルーはできないですよね。不自然で。

粉川:ツアーが始まって、ツアーの評判がむちゃくちゃ良くて。マディソン・スクエア・ガーデンのライヴが中継されたりして。「すごいのが日本に来るぞ!」みたいな感じでしたよね。たぶん2022年の後半から2023年の頭、めちゃくちゃ盛り上がっていて。そんなところに冷水をぶっかけるような……。

川崎:本当に……バカチン!

粉川:某ポッドキャスト問題が燃え上がり。そこには日本についての言及もあって。直接マティが言ったわけではないにしても、それを横で聞いていたっていうのがフォローできないものでした。

川崎:そうですね。そこで……そうですね。

粉川:1月末でしたね。ブリット・アワードの段階でもう既に燃えていたんですよ。ブリットの授賞式にハリー・スタイルズも出席していたんですけど、海外のハリーのファンが「そこにいるレイシストになにか言って!」みたいなことをガンガン、ネットで書いていた記憶がありますね。

川崎:そうですよね。だから、来るまでに3ヶ月あったんだ。起きてから。ここが一番、本当に苦しかったね。

粉川:盛り上げたいけど、盛り上げづらいみたいな。

 

2024年:7年振りの単独来日公演

川崎:そうですよね。そうそうそうそう。で、結局謝罪はせず、謝罪文を出さず……で、結末としては初日でしたっけ?

粉川:初日、ガーデンシアター。

川崎:「Guys」をやって。「Guys」のワンフレーズ(*「the first time we went to Japan was the best thing that ever happened / 日本に初めて行った時が人生で一番嬉しい出来事だった」という歌詞)を歌うことで日本への……ファンサービスをして。

粉川:初日、変なテンションでしたね。会場の雰囲気も含めて。

川崎:変な雰囲気。みんな、「うーん?」みたいな。探り探りでね。

粉川:マティもちょっと普段と違いましたよね。

川崎:はい。だいぶ緊張感が強くて。たぶん初めてライブ前に会えなかったです。「ちょっと1人にしてほしい」みたいなので。

新谷:私は初日じゃなくて2日目の横浜公演を観たんですが、その時も、よそよそしい感じがすごくしたんですよ。どことなく遠慮しているというか。だから反省してるんだなって。明らかに、いつもと違った。

川崎:違いましたよね。

粉川:初日に、しきりに「I love Japan」って言っていましたよね。

川崎:しきりに言っていましたよね。

粉川:ああ、「I’m sorry」じゃなくて「I love」でそれを伝えようとしているんだな……「わかりづらいわ!」って(笑)。

ーー単にそう言っている風に聴こえちゃいますね。

粉川:「僕らはBig in Japanだからさ」みたいなことを言っていましたよね。「わかりづらいな。その気持ち、わかるけど……」みたいな。そしたら弾き語りでいきなり「Guys」が始まって。「ああ、こういうことか……」となったという。

川崎:そうですね。

ーーひねくれた男の子みたいな。

川崎:そう。でも突き詰めたところロックスターだからしょうがないなっていう。

新谷:昔だったら、ここまで大騒ぎとかはなかったですけどね。

川崎:SNSの時代ですから。投稿者によっていくらでも恣意的に切り取られることもありますし。

粉川:でもあのライブは素晴らしかったですね。

川崎:ライブ、素晴らしかったですね。本当に素晴らしかった。本当はね、家もフルで持ってきてほしかったですけどね(*海外ツアーでは家を再現した舞台セットだった)。

The 1975 – 'At Their Very Best' Live from Madison Square Garden

粉川:たしかに。でも、映像の使い方とかも……あのショートフィルムの流れをちゃんとくんでいて。あと、やっぱりこの時、ちょうどあれですよね。「About You」が海外ですごくバズっていたタイミングで。

川崎:そうそう。そうですね。

粉川:「About You」がデビューアルバムの「Robbers」の続編ということで、相乗効果で盛り上がっていましたよね。デビューアルバムの10周年のいい前祝いになったというか。

川崎:うん、そうだ。そのタイミングでしたね。

新谷大勢バックアップのミュージシャンがいたのにね、4人だけのショーを見てるかのような。

粉川:本当にそうでしたね。「バンドでやる」っていう。この『Foreign Language』のテーマがありましたね。ダンサーもいなかったし。

川崎:ねえ。いなくなった。

新谷:「若い時はこうだったんだろうな」っていう、エモ・バンドだった10代の頃の彼らの姿が重なって見えるような気がしたんですよね

粉川:最後の2曲でサポートを全員下がらせて。4人だけでやるっていう。「ああ、原点回帰ね!」っていう感じでしたね。

新谷:そう。フィナーレに「Give Yourself a Try」を選んだのも、エモ時代に戻るつもりなのかな?ってすごい思ったんですよね。

The 1975 – Give Yourself A Try

粉川:大阪も見に行ったんですけど、大阪は文句なしに素晴らしかった。

川崎:ああ、大阪は良かったですよね。

粉川:やっと本人たちもようやく。

川崎:ようやく、晴れて(笑)。

粉川:「日本のファン、今のところあたたかく迎えてくれているぞ?」みたいな安堵感もあったのかもしれない。のびのびやっていましたね。

新谷:うんうん。怖かったんだろうな。きっと。

川崎:最初は怯えてたっていうか、ふわふわな変な浮遊感というか、ありましたよね。様子見というか。あとやっぱりライブ、各公演後のTwitterもいつも以上にチェックしてて。なんて書かれてるか、みたいな。でも、それはそれで、やっぱりマティの性格も含めて、汲み取ってくれている人もいますし。そこまでわかんないけど、ライブがとにかく素晴らしかったからこのバンドを応援しよう。人格は置いておいて、音楽を……みたいなところとかで、まあ総合的によかったところでしたね。

粉川:そのリアクションっていうのは、バンドは持ち帰ってるんですか?

川崎:全部共有してました。

粉川:ジェイミーはわかっている?

川崎:はい。伝えています。あとポップアップも大盛況だったので、そういった部分も含めて、真実通りに伝えていました。

物販の凄さ

粉川:物販、むちゃくちゃ列がすごかったですよね?

川崎:すごかった! あんなに……すごいですよね。

新谷:最近、全般的に物販の人気がすごくないですか?

粉川:若い子、行った証がほしくて買うみたいです。ライヴ……コロナもあってイベントとしてのライブにすごい飢えているから。

新谷びっくりするような行列ができていて、軽い気持ちで買いに行けなくなった(笑)。

粉川:ああ、わかります(笑)。

ーー2時間とか3時間とか待ちはザラですもんね。

粉川:で、最終日に行ってみたら、めぼしいグッズはソールドアウトでした。

ーーライヴ会場の物販でマーチャンを購入することが完全に浸透してきていますよね。

粉川:みんな、普通に着てますよね。

新谷:着てる、着てる。びっくり。

粉川:今回、かわいかったし。

川崎:このバンドは本当にマーチャンがめちゃくちゃいいから。で、そういう話を本人としたんですけども。ちょっと音源からは脱線しますけども。やっぱり、ファッション、アパレルとしてのところとグッズのちょうど中央、いいところにポジショニングすることをすごく意識してるって言っていて。「ああ、やっぱりそうなんだ」っていうところ。ただのジャケ写とか、ツアータイトルをドーンってプリントしたダサいのは絶対に出したくないし、ファッション性が高いものというところをアーティストは意識的にしてるっていうところで。それが売れるっていうのも自分たちでわかってるし。素晴らしい戦略だなと。

粉川:サイズ感とか生地感も絶妙なんですよ。

新谷:ちょっとテロンとした感じの(笑)。

粉川:90年代のバンドT文化を知ってる身としてはありえないぐらいクオリティーがいいんですよ(笑)。昔のバンドT、ひどかったですよね?

新谷:ひどかった(笑)。Tシャツのシェイプが真四角だし(笑)。

粉川:本当に真四角で。日本人が着ると衣紋掛け(えもんかけ)みたいな(笑)。パジャマにしかできないっていう。

新谷:今でも真四角のシャツを作っているバンド、ありますよね(笑)。

粉川:本当、あの生地感がすごいなって思って。今っぽい、ちょっと肩が抜ける感じで。

新谷:わかってるなー。

 

2023年:日本発の7インチボックス

ーーそして日本発の商品、7インチボックス『(2013 – 2023) Singles』が発売になります。UKでも輸出として売られるEPが出ますが。これは製作したレコード会社としては、どうですか?

川崎:まず10周年で絶対に何かをやりたいと思ってました。ずっとセレブレーションをしたい。この10年間、アメリカよりも早く日本で色々としてくれた彼らの10周年を祝福したいって「何がいいかな?」って長年考えていて……とにかくすごい間、話してたところの落としどころとして、こういった商品形態になりました。もちろんマティとかもすごく気に入ってくれていて。自身のTumblrにフライングで上げちゃったりしているぐらい、気に入っていて。

新谷:これはデザインも全部日本で?

川崎:デザインは海外がやってくれています。マティが2曲、それぞれのアルバムから選んで。ありそうでなかった商品ですね。

粉川:真っ白っていうのがいいですよね。

川崎:やっぱりシンボリックですよね、また真っ白に戻るのかって。

粉川:モノクロの先ですもんね。でも、意外に何もやらなかったですね。10周年も。

川崎:そう。ファーストの10周年盤ぐらいでしたね。意外となんにもやっていなくて。

粉川:たしかに。「ベストアルバムとかはダサい」って思っていそうな感じ。

川崎:おっしゃる通りです(笑)。もちろんそれは、レコード会社として提案したんですけど。「ダサい」みたいな(笑)。ダサいっていうのと、あとこれは別に1975だけじゃないですけども。「グレイテスト・ヒッツを出す=キャリアの終わり」みたいなイメージが海外アーティストにはあって。「もう最後、回収しないといけないから出しとけ」みたいな感じで、どのレーベル、どのアーティストと話していてもそう思うみたいで。説明して一部、OKになったりしているアーティストもいますけど。やっぱり日本人の感覚とは違いますね。でもやっぱりマティとかみんなは違ったみたいな。なので今回こういう形になりました。でも、すごく彼らしい商品になったなと思ってます。

 

次の10年は

ーーこれが区切りとなって、次の10年間が始まると思いますが。みなさん、このバンドはどういう風に向かうと思いますか?

粉川:ライブ活動を一時期ストップするみたいな話もあったじゃないですか。

川崎:私は嘘だと思うんですよ。どう思います?

粉川:私は彼の言うことを基本的に信用していないので。

川崎:ですよね(笑)。

新谷:私も。

粉川:「やめます」って言ってインスタを再開したり。

新谷とにかく、デビューから10年が経ったわけですが、彼らの場合、デビュー前に私たちが知らない10年の歩みがあるんですよね。

粉川:結成21年目っていうことですね。

川崎:あの4人は家族よりもずっと一緒にいますからね。でも、どうなっていくんだろう? この世代、バンドという形態で、アメリカも含め世界のバンドシーン、ミュージックシーンも含めて牽引しているのって、本当に彼らぐらいしかいないんじゃないかなと思っていて。なので、もうそこのレベルには達したわけだから。もっと、なんていうんでしょう、音楽性じゃない自身の道を突き進んでいくんじゃないですかね。

新谷:今までの彼らってミレニアルの一番先頭に立って世代の声を代弁して突っ走ってきたけど、やっぱり世代が変わったじゃないですか。先頭に立つのがZ世代たちになって、一歩引かざるをえないところに来ていて。だからこれから発信することも、一歩引いたところから、なにか違うことを言わなきゃいけないっていうのは自分たちもわかってると思うんですよ。「もう先頭じゃない。30代だし」って。

粉川:次のアルバムはおそらくアラフォーのアルバムになりますよね。

新谷:だからその見極めってすごい難しいと思うんですよね。もう「People」みたいな曲って、ちょっと……。

粉川:「俺たち」とはもう言えなくなって。

新谷:それでどう、次の世代に語りかけるのか? 若い子たちにどう関与して、関係を保っていけるのか? 次の世代のティーンエイジャーにアピールもするものを作れるのか?っていうのはすごくチャレンジかなって思います。

粉川:その布石を既にこの『外国語での言葉遊び』で打っているのがうまいなっていう。1曲目が「17歳の君」に向けたメッセージになっていて。

川崎:そうそう。どれだけつらいかっていうね。

粉川:「ああ、ここでもう一歩、引いたんだ」って。自分たちが当事者の歌ではないのが新鮮でした。

新谷:そう。すごく年を取った感じがしました。

粉川:そう、それ。「俺たちの若い頃は」みたいな(笑)。だからすごいエポックメイキングな曲だと思いました。関わり方も眼差しも変わらざるをえない。

The 1975 – The 1975

川崎:そうですね。どういったメッセージをどういう風に出していって、どうコミュニケートするのか。

新谷:自分たちの環境も、変わってるじゃないですか。家族持ちになっちゃって。いつの間にやら。

粉川:ジョージも婚約して。

川崎:ねえ! チャーリーXCXと。

粉川:よかった! テイラーとマティのことがあった時に、「ジョージとチャーリーに迷惑、かけないで!」って思ってたんです。「2人は幸せになって!」って(笑)。

川崎:「あんたのせいでジョージが破局したら、どうすんの?」って(笑)。

粉川:そうそう(笑)。

新谷:でも、マシューはどうなるんだろう?って。彼にとっては、夫ぐらいな感じだったじゃないですか。ジョージは。

ーー取られちゃう(笑)。

川崎:キスしがちだからね(笑)。

ーーキスしがち(笑)。では、長時間となりました座談会もこんなところで。

Transcribe by みやーん/Written by uDiscover Team



The 1975『(2013 – 2023) Singles』
初回生産限定盤 7inchアナログ・ボックス
2023年12月15日発売
購入はこちら

The1975 日本独自企画商品、7インチレコードBOX『(2013 – 2023) Singles』は12/15(金)発売🎶#the1975 #洋楽 #レコードのある生活


The 1975『The 1975 (10th Anniversary)』
2023年9月1日発売
4LP / 2CD / 2LP / カセット



 

Share this story
Share
日本版uDiscoverSNSをフォローして最新情報をGET!!

uDiscover store

Don't Miss