【試し読み】Amazon総合1位の話題本『スヌープ・ドッグのお料理教室』

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2月 28, 2022

管理人

2022年3月1日に翻訳版が発売された『スヌープ・ドッグのお料理教室ボス・ドッグのキッチンから60のプラチナ極上レシピ』。発売元の晶文社が2月1日にこの本の表紙をツイートすると、1.4万RT/4.3万いいねと大きく話題となり、Amazonで総合1位を獲得。この本の序文と、本文に掲載されている二つのレシピの試し読みを掲載します。

［序文］INTRODUCTION
Welcome to My Kitchen 俺のキッチンに招待するぜ

考えてみれば、この約30年間で何百回も地球を回ったんじゃねぇか？　これまでの人生の半分以上は地元以外を旅してる計算になるはずだ。カリフォルニアの天候と俺の庭でとれる極上の“ クサ” と離れるのは本当に辛いことではあるけれど、幸運にも世界中にいてくれる俺のファンと会うために出かけることがだんだんと好きになっていったのさ。

モスクワからミュンヘン、ミシシッピー州からモロッコ、そして日本からマザーランドのアフリカ。俺たちのウエストコースト流の生き方に影響を受ける人たちが世界中にたくさんいることを目の当たりにして、いつも驚きを隠せない。いや、マジでさ。みんなが俺たちのスタイル、俺たちのスラング、俺たちの全部を知り尽くしてるんだぜ？　しかも、英語を話せない人でもそうだってのが驚きなのさ。

でも旅に出ている間の食事っていうと、まぁ、それこそ間違いなく運次第。その上、ドッグときたら食に関してはアンソニー・ボーデイン（*1）みたいに冒険心豊富じゃないってのが、その運試しには不利になるわけだよ。だからこそ、各都市それぞれで間違いなく俺の好みにピッタリなフレイヴァーを提供する店ってのを熟知してるのさ。

俺もガキじゃねぇし真の熟練した男としては、食の趣味も進化した。とはいえ、最高級レストランの高級料理を嗜むことを覚えたとしても、やっぱり今でも俺はLBC（カリフォルニア州ロングビーチ）定番のとことんフッド流の食事になびいちまうんだ。

どっちにしても間違いねぇのは、ドッグ様も食ってかなきゃいけないわけで、どうにかして何かしらは食うってことさ。それがバックステージにある食い物でクリエイティヴに何か作らなきゃいけなかろうが、天国カリフォルニアの自宅に戻ってから旅先で見つけたレシピを〈リメイク&リミックス〉するんであろうが、方法はまちまちだけどな。

そういう俺だから、こうやって俺のキッチンで生まれる極上の料理のレシピをまとめてみんなにシェアするのはそう難しいことじゃない。うまい朝食から深夜の夜食まで、みんながどんな状況下でも使えるレシピを網羅するだけのレシピのストックは充分にある。みんなのキッチンでガッツリ料理される旨いもんをたっぷり用意したぜ。俺の冷蔵庫や食料品棚の中身、俺がジャマイカで過ごしたときに覚えたジャマイカ・エディションのレシピ、南部の定番ソウルフードに、これまで門外不出だった俺のファミリー秘伝のレシピまで、みんなのために網羅したぜ。しかもただ食い物の紹介だけじゃない。極上のビートがなきゃうまい食事を堪能できないだろ？　だからキッチンでみんなが家族や友人と一緒に楽しみながら料理できるプレイリストも準備した。

ビッグ・ホーミーに任せとけって。この世で最高の料理本にしてやったぜ。それがいまお前の手に渡ったってことさ。まず最初に空高く振り上げて気分アゲてくれ。それから自分の世界が広がる可能性に期待して、最初に何を作るか考えてみな！

Snoop Dogg スヌープ・ドッグ

*1 アンソニー・ボーデイン
ディスカバリーチャンネルで放映されていたフードドキュメンタリー『アンソニー世界を喰らう』の案内人で、ベストセラー「キッチン・コンフィデﾝシャル」の著者であり料理人でもあるアンソニー・ボーデインが、世界中を旅しながらあらゆる食を堪能し紹介したことに由来する。

OG Gin and Juice / OG ジン&ジュース

“Rollin’ down the street, smokin’ endo…（街に繰り出すのさ、吸いながら……★）” Yeah、その後の流れは知ってるだろ？仲間と一緒にリッカー・ストアで酒を買い占めて飲みまくり始めた頃から、ずっと気に入りのドリンクがこれだ。当時は俺と一緒に飲みたいなら、割り勘が当たり前。その場の全員にカップを渡して歓迎はしてやるけど、少しでもカネを出さないなら若き日のスヌープ様は黙っちゃいなかった。札を数枚出してきた奴には俺の極上の調合の酒を味わわせてやるってのもありだったぜ。

★ スヌープ・ドッグのデビュー・アルバムからのセカンドシングルで彼の代表曲であり、ヒップホップ界でも往年の名曲として知られる”Gin & Juice”コーラスの名ライン。

［材料］
ジン
オレンジジュース

ジンを適量。オレンジジュースを適量。
よく混ぜる。それで完成。

表紙、裏表紙

California Rollin’ / カリフォルニア・ローリン

数年前、有名な寿司シェフの森本さんにナパ・ヴァレーのフード・フェスティヴァルで会った。それまで、実は寿司を食べたことがなかった。彼はその場で寿司の作り方を教えてくれたのさ。必要な調味料も分けてくれて、俺は家に帰ってから何度も練習した。仲間に振る舞ったら、レストランから買ってきたと思われたくらいなんだぜ。それでも生の魚の寿司は俺は食わねぇ、ノーーーー、ノーーー！俺はカリフォルニア・ロール一筋だぜ。

寿司ってのは、きっちり計算して材料を並べ、巻いて、きっちり分量を量ってカットして初めて美味そうなのを提供できるんだ。アートみたいなもんさ。お前が今何を考えてるかわかってるよ。だから期待通り言ってやる。クサを巻くのと寿司を巻くのは間違いなく動きは似てる。ただ、クサを巻くには指先を巧みに使うが、寿司を巻くには手の平を巧みに使わなきゃいけない。これが結構クセになるんだ。

＊作り方はレシピ本をご覧ください

『スヌープ・ドッグのお料理教室ボス・ドッグのキッチンから60のプラチナ極上レシピ』
2022年3月1日発売
晶文社刊
公式サイト
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