メレディス・モンク:80歳記念。ツァルト、ECMでの全録音を収録した13枚組CDボックスをリリース

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©Massimo Agus

「モンクは、それまでの芸術の歴史において決して存在することのなかった世界を描き出した。感情を露わにしたものから空気のようなものまで、生と恍惚など、彼女の作品は都市生活の偽りの複雑さを払いのけ、歌い、踊り、時を超えた力を瞑想するなどして地下文明の一種を明らかにするのだ」

アレックス・ロス、『The New Yorker』誌

11月20日に80歳の誕生日を迎える現代アーティスト、メレディス・モンクが、これまでのECM New Seriesから発表された全13枚のCDをまとめたボックス・セット『The Recordings』をリリースした。モンクのECMデビュー作品は1981年の『Dormen Music』だが、この作品はECMが初めてシンガーをフロント・パーソンに迎えた記念すべき第一作目となる。

本人が自身のアートについて語った商品紹介動画も公開された。

本ボックスに収録されているのは、上記アルバムのほかに『Turtle Dreams』(1983)、『Do You Be』(1987)、『Book of Days』(1990)、『Facing North』(1992)、『ATLAS』(2CD)(1993)、『Volcano Songs』(1997)、『mercy』(2002)、『imparmanence』(2008)、『Songs of Ascention』(2011)、『Piano Songs』(2014)、『On Behalf of Nature』(2016)という全12作品で、ヴァラエティに富んだ作品群となっている。

この美しいデザインのボックス・セットには、オリジナルのライナーノーツに加え、新しいテキストやインタビューが300ページに及ぶブックレットが封入されている。さらに、フランク・J・オテリによる紹介エッセイ「メレディス・モンクの世界」、メレディスの自伝的文章「魂の使者」、マンフレート・アイヒャーの序文や、多数の写真(一部は未発表)、プレスからの引用、アーカイヴ資料などもふんだんに掲載されている。

マンフレート・アイヒャーは序文にて、下記のように記している。

「メレディス・モンクは現代における真にオリジナルなアーティストの一人であり、彼女の録音を集めたこのエディションをECMで発表できることを誇りに思っている。ここに収録されたプロジェクトで彼女と一緒に仕事ができたことは、大きなインスピレーションであり、発見の航海であり、真の喜びであった。デビュー作『Dormen Music』から最新作『On Behalf of Nature』まで、メレディスのアンサンブルは、音楽のニーズの変化に応じて拡大・縮小してきた…しかし、『ATLAS』や『Songs of Ascention』のようにオーケストラの力を借りている場合でも、『Facing North』や『Piano Songs』など2人だけの場合でも、メレディスの芸術性は紛れもないものであった。ヘンリー・カウエル、ジョン・ケージ、ハリー・パーチといったアウトサイダーや独立思想家の仲間たちと同様に、彼女は独自の世界を作り上げ、その過程で現代音楽に対する認識を変えたのである」。


■アルバム情報


メレディス・モンク『ECM録音集』
2022年11月18日発売




 

 

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