チネケ!オーケストラがデッカ・レコードとのパートナーシップを発表
ヨーロッパ初の黒人と少数民族によるオーケストラであり、「クラシック音楽における変化を推進し、その多様性を称賛する」ことを目標とする稀有な管弦楽団「チネケ!・オーケストラ(Chineke! Orchestra)」。2017年にBBCプロムス・デビューも果たした彼らが、英国の老舗レーベルであるデッカ・レコードとのパートナーシップを組み、新レーベル「チネケ!レコード」を設立することが発表された。第1弾のリリースは、イギリスの作曲家、指揮者、政治活動家であるサミュエル・コールリッジ=テイラーの音楽にスポットを当てた作品で、8月に発売される予定だ。
チネケ!レコーズのエグゼクティブ・プロデューサーは、オーケストラの創始者でもあるチ=チ・ンワノク。チネケ!ファウンデーションの創設者であり、芸術監督兼エグゼクティブ・ディレクターでもある彼女だが、この財団は、英国およびヨーロッパで活躍する黒人や多様な民族のクラシック音楽家を支援、鼓舞、奨励し、優れた演奏のためのプラットフォームを提供するものだ。
今回のパートナーシップについて、チ=チ・ンワノクは、「デッカとのパートナーシップを開始できることを大変うれしく思っています。クラシック音楽における変化を支持し、多様性を称えるというチネケ!の使命は、私たちが発見し、命を吹き込んだ素晴らしいレパートリーの数々、つまり、あまりにも長い間、隠されたり聴かれなかったりした音楽を通して輝きを放っているのです。私たちは、障壁を取り除き、クラシック音楽の可能性を最大限に引き出すために存在しています。デッカは、私たちのミッションに共感し、この音楽が世界のあらゆる場所で聴かれることを保証してくれるでしょう」とコメントしている。
また、デッカ・レーベル・グループの共同社長であるトム・ルイスとローラ・モンクスは、「チ=チと素晴らしいチネケ!オーケストラをデッカ・レーベル・ファミリーに迎えることができ、大変うれしく思います。彼女のビジョン、エネルギー、野心は並外れたものです。彼女は重要な使命を持った先駆者であり、チネケ!とともに、世界で最も重要でありながら、十分に紹介されていないクラシック作曲家の作品を録音してきました。私たちは、チネケ!の素晴らしい音楽、才能、メッセージを世界中に広めていくことを約束します」と語っている。