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ナイン・インチ・ネイルズ、T・レックス、デペッシュ・モードらがロックの殿堂入りを果たし、それぞれがスピーチを披露

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Photo: Jamie McCarthy/WireImage

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年は式典が中止となった「ロックの殿堂(Rock & Roll Hall Of Fame)」が、現地時間2020年11月7日に事前収録された特番としてHBOネットワークから放送され、2020年度にロックの殿堂入りを果たしたホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)、ノトーリアス・B.I.G.(The Notorious B.I.G.)とドゥービー・ブラザーズ (The Doobie Brothers)らの功績を振り返るストーリーや、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)、T・レックス(T. Rex)、デペッシュ・モード(Depeche Mode)らが、いかにして音楽業界と彼らの後の世代に多大な影響を与えたかについて紹介された。

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2020 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony Special on HBO & HBO Max Trailer

今年殿堂入りを果たしたナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーと、彼の長年の共作者として知られるアッティカス・ロスは、ちょうど2ヶ月前にHBOの人気ドラマ・シリーズ『ウォッチメン』への音楽的貢献で初のエミー賞を受賞し、アカデミー賞とグラミー賞の受賞者でもある彼らが、EGOT(米ショウビズ4大アワードの総称)の仲間入りを果たすには残すところトニー賞のみとなった。

同特番では、リック・ルービン、マイリー・サイラス、ジミー・アイオヴィン、デヴィッド・フィンチャー、マーク・ロンソンらがナイン・インチ・ネイルズが彼らや他のアーティストに与えた影響について熱く語った。

トレント・レズナーは殿堂入りスピーチの中で次のように述べている。

「なんと混乱した、奇妙な年なんでしょう。ナイン・インチ・ネイルズがロックンロールの殿堂に迎え入れられることを実感するようになって、私が1番楽しみにしていたのは、過去から現在まで、音楽業界の仲間たちが一堂に会し祝っていたであろうセレモニーだったのですが、今私たちはテレビ画面の中の小さな箱の中に閉じ込められてしまっています。ただこんな時でも、音楽は私たちを前進させてくれるものであり続けるのです」

2020 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony Acceptance Speech Trent Reznor for Nine Inch Nails

アカデミー受賞者であるシャーリーズ・セロンが、1980年代のポストパンク全盛期において、シンセサイザーに多用した音楽でイギリスのゴス・サブカルチャーの寵児となったデペッシュ・モードを紹介し、「私の人生のサウンドトラックになってくれました」と彼らに感謝を伝えた。

イングランド出身のロック・バンド、T・レックスは、「Get It On)」、「Children On The Revolution」、「Metal Guru」、「Jeepster」などの1970年代のヒット曲 で知られており、彼らはザ・ビートルズのレジェンドであるリンゴ・スターから紹介された。

1977年に29歳で亡くなったT・レックスのマーク・ボランの息子も出演し、感動的なスピーチで父に敬意を表している。

「父と彼のバンドが2020年のロックンロールの殿堂入りを果たしたという素晴らしい名誉に思いを馳せながら、私は父をよく知る機会が与えられなかったことについて考えていました。彼は人生のとても早い時期に私たち家族から奪われてしまいました。ですから私も皆さんと同じように私自身の目と耳を通して彼の音楽を発見していきました」

2020 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony Acceptance from Rolan Bolan for T. Rex

T・レックス、ホイットニー・ヒューストン、ノトーリアス・B.I.G.、そしてドゥービー・ブラザーズは、今回初めてファン投票にノミネートされ殿堂入りが決定した。中でも、「Listen to the Music」や「Black Water」などのヒット曲で知られ、バンド結成50周年を迎えたドゥービー・ブラザーズにとっては歴史的な出来事となり、今年は1975年からバンドに在籍し、その後自身のソロ活動に専念していたシンガーソングライターのマイケル・マクドナルドを迎えてツアーを行う予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミックのために同ツアーは延期となっていた。

ドゥービー・ブラザーズのトム・ジョンストンは今年を振り返り、「現実のこととは思えませんが、かなり大変な一年で、まだ終わりは見えていません 」と述べた。

2020 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony The Doobie Brothers Acceptance Speeches

さらに、グラミー賞受賞歴を誇る歌手で、ホイットニー・ヒューストンの最後のアルバムに楽曲も提供したアリシア・キーズがホイットニー・ヒューストンを紹介し、美しくも心のこもったスピーチを捧げた。

「私たちは皆、ホイットニーがどれほど奇跡的なシンガーで、おそらく史上最も素晴らしい声の持ち主だったことを知っています。彼女が成し遂げた前例のない成功が、音楽業界において黒人女性たちを絶対的地位へと押し上げてくれました」

ホイットニー・ヒューストンの母シシーと叔母のとパット・ヒューストンが、故スターの代理で殿堂入りを受け入れた。

2020 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony Pat Houston Accepts for Whitney Houston

1997年に24歳の若さで射殺され、それから数年後にはラップとポップス界において絶大な影響力を誇る人物になったノトーリアス・B.I.G.も死後に殿堂入りを果たした1人だ。彼は親友で、コラボレーターでもあったディディことショーン・コムズによって次のように紹介された。

「ビギーのサウンドやラップ、ヒット曲を作る速さには誰も近づくことができていません。今夜は史上最も偉大なのラッパーが殿堂入りを果たします」

その他にも、今回の特番にはデイヴ・グロール、ブルース・スプリングスティーン、リン=マニュエル・ミランダ、ジェニファー・ハドソン、アダム・レヴィーン、グウェン・ステファニー、ブラッド・ペイズリーら出演し、一流音楽マネージャーとして知られるアーヴィン・エイゾフとブルース・スプリングスティーンのマネージャーを務めるジョン・ランドーにはアーメット・アーティガン賞が授与された。

2020年のロックンロール殿堂の記念式典は、当初5月に、ロックンロールの殿堂博物館のある米クリーヴランドのパブリック・オーディトリアム行われる予定だった。

Written By Tim Peacock




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