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フォー・シーズンズの創設メンバー、トミー・デヴィートが新型コロナの合併症により92歳で逝去
フォー・シーズンズ(The Four Seasons)の創設メンバーであるトミー・デヴィート(Tommy DeVito)が、新型コロナウイルス感染による合併症のため、ラスベガスでの数週間の入院生活を経て、2020年9月20日に92歳で逝去した。
トミー・デヴィートは、フォー・シーズンズが史上最も売れたグループの一つとしてその地位を築き上げていくのに貢献した。彼のバリトン・ヴォーカルとギターは、1962年の「Big Girls Don’t Cry」や「Sherry」、1963年の「Walk Like a Man」、1964年の「Rag Doll」などの全米No.1ヒットや「Let’s Hang On!」や「Bye, Bye, Bye, Baby (Baby Goodbye)」(1965年)といったグループの名曲で聴くことができる。度重なるメンバー交替を経てきたフォー・シーズンズにとって、トミー・デヴィートは、1970年に脱退するまでフランキー・ヴァリと並んで長年在籍したオリジナル・メンバーの1人だった。
1928年にニュージャージー州ベレヴィルに生まれたトミー・デヴィートは、16歳の時にプロのミュージシャンとしての地位を確立し、50年代半ばには、シンガーのフランキー・ヴァリ、リズム・ギタリストのハンク・メジャースキ、ドラマーのビリー・トンプソン、アコーディオン奏者のフランク・カトゥーンと共に、“フォー・ラヴァーズ”というロック&ドゥーワップ・バンドを結成。その後数年間にわたり、グループはメンバー交替や改名を繰り返し、最終的に1960年に、フランキー・ヴァリ、トミー・デヴィート、ボブ・ゴーディオ(キーボード、ヴォーカル)、ニック・マッシ(ベース、ヴォーカル)の4人編成で“フォー・シーズンズ”として活動を開始する。
1962年にリリースしたデビュー・アルバム『Sherry』を皮切りに、フォー・シーズンズは瞬く間に名声を高め、その後3年間で全米No.1ヒットを連発。4人のハーモニーとフランキー・ヴァリの独特のファルセット・ヴォイスは大衆から愛され、60年代半ばになると、彼らは全米で最も売れているミュージシャンの仲間入りを果たす。
1970年のアルバム『Half and Half』の発売を前に、トミー・デヴィートはグループを脱退し、表舞台から離れることを決意した。2009年に行われたラスベガス・レビュー・ジャーナル紙のインタビューの中で彼はこう語っていた。
「移動と1日3度の衣替えの生活に我慢の限界を越えてしまいました。次の公演のために飛行機に2回乗って、車を100マイル(160キロ)走らせて、ステージに上がってを繰り返す毎日に耐えられなくなってしまったんです」
1990年、トミー・デヴィートは、フォー・シーズンズのオリジナル・メンバーとしてロックンロールの殿堂入りを果たした。その後も、彼らの名曲の数々を通して、グループの栄光と挫折の物語を描いたトニー賞受賞ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』の中で彼らの名は永遠に刻まれ、ブロードウェイでロングラン上演された同作品は、2014年にクリント・イーストウッド監督によって長編映画化されている。
トミー・デヴィートの訃報を受けて、現存するフォー・シーズンズのオリジナル・メンバーであるフランキー・ヴァリとボブ・ゴーディオは、次のような共同声明を発表した。
「 深い悲しみと共に、フォーシーズンズの創設メンバーだったトミー・デヴィートが亡くなったことをお知らせします。最も辛い時期にある彼のご家族に愛を送りたいと思います。彼は、彼を愛した全ての人々に惜しまれることでしょう」
Written By Sophie Smith
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