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マイルス・デイヴィスのギタリストで、マドンナ、ロバータ・フラックのソングライターのレジー・ルーカスが65歳で死去
グラミー賞も受賞し、マイルス・デイヴィスのギタリストで、のちにマドンナ、ロバータ・フラック、ダニー・ハサウェイらの楽曲を書き下ろしたレジー・ルーカスが2018年5月19日に亡くなった。享年65歳だった。
レジー・ルーカスの娘、リサがローリング・ストーン誌に父親の死を認め、心臓の病によって亡くなったと伝えた。
リサ・ルーカスは自身のFacebookページにこう綴っている。「彼の心臓は長く困難な闘いを続けましたが、逝く時がきてしまいました。父にもっと時間があれば、私たちももっと長く一緒に過ごしたかったですが、父は愛に囲まれ、家族と手を繋ぎ付き添われながらこの世を去りました。安らかな眠りにつけたことは安堵しています」。
クイーンズに生まれ、ギタリストを目指したレジー・ルーカスは1972年、18歳の時にマイルス・デイヴィスのバンドに加入した。「すごくシンプルだったよ」とレジーは自身のオーディションについてザ・フェイダー誌に語った。「マイルスに“俺のバンドに入りたいか、この野郎！”と言われて、すぐに“はい”と答えたよ」。
マイルス・デイヴィスのバンドでの5年間の活動の中で、レジー・ルーカスはマイルス・デイヴィスのジャズ・ファンク・トリロジーである『Dark Magus』『Pangea』そして『Agharta』を構成したライヴ音源で演奏し、さらに1972年の名作アルバム『On The Corner』、そして『Get Up On It』でも「Rated X」「He Loved Him Madly」「Mtume」を含む多くの曲で演奏している。マイルス・デイヴィスのバンドでの活動を終えてレジー・ルーカスとともにパーカッショニストのジェームズ・エムトゥーメからその名をとったグループ、エムトゥーメを結成した。
レジー・ルーカスとエムトゥーメはともにロバータ・フラックとダニー・ハサウェイの「The Closer I Get to You」とステファニー・ミルスの1980年のヒット曲で「Never Knew Love Like This Before」を書き下ろし、同曲は1981年のグラミー賞で最優秀R&B曲と最優秀女性R&Bパフォーマンスを獲得した。
1978年のソロ・アルバム『Survival Themes』と1982年のサンファイアとのコラボレーションを経て、レジー・ルーカスは1983年にマドンナとスタジオに入り、前途有望なシンガーのセルフ・タイトルのデビュー・アルバムをレコーディングした。
「ワーナー・ブラザースからマドンナとのプロジェクトの話が出た時、俺が同意したことの方がすごいことだった」と2013年にレジーはローリング・ストーン誌に語った。「今考えると信じられないけど、当時、俺は既にプロとして活躍していたけど、彼女はまったくの無名だったんだ。彼女が住んでいたロウアー・イースト・サイドの小さなアパートで初めて会ったけど、生き生きとしていて、セクシーで面白いと思ったよ、エネルギーに溢れていたね」。
レジー・ルーカスは、マドンナの大ヒット曲「Borderline」を書き下ろし、アルバムに収録された8曲のうち、「Lucky Star」と「Burning Up」を含む6曲をプロデュースした。
また、1980年代には前述のエムトゥーメのメンバーとしても成功した。エピックと契約していたグループは、1980年から86年の間にR&Bトップ40入りした曲を7曲発表した。そして最も印象深いのは1983年のソウルNo.1曲「Juicy Fruit」で、8週もの間チャートのトップに君臨した。また、エムトゥーメは「You, Me And He」と「Breathless」でR&Bトップ10を達成。レジー・ルーカスのキャリアにおいては、さらにフォー・トップス、スピナーズ、そしてルー・ロウルズなどのアーティストと活動した。
レジー・ルーカスは妻レスリー・ルーカス、娘リサ・ルーカス、息子ジュリアン・ルーカス、そして母アニー・ウォリンスキーを残して亡くなった。リサ・ルーカスはさらにこう述べた。「一緒に父の冥福を祈りたい方には2つできることがあります。父の曲を聴いてください。彼を検索してください。そして追悼の意を表すには、ニューヨーク・プレスビテリアンの胸部外科ICUへ寄付してください。この施設の方々は皆さん父のために闘い、父を看病し、ともに泣いてくれました。患者のために闘う兵士たちです」。
Written by Tim Peacock
