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ロック・アイコンの撮影の裏側にいた男:ミック・ロック
70年代、80年代のロック・シーンにおいて、偉大な有名人たちをとらえたレンズの向こう側にいた写真家ミック・ロック、その人生は彼の被写体の人生と肩を並べるものである。
アイコニックなイギリスのロック・フォトグラファーの人生が『Shot! The Psycho-Spiritual Mantra Of Rock』というタイトルのドキュメンタリーとなって劇場公開、ストリーミングが開始された。(*訳注:日本公開は未定)
ミック・ロックは、その時代のもっとも忘れられない瞬間を切り取ることがある。たとえば、ルー・リードに名誉を授けることになったアルバム 『Transformer』 や 『Raw Power』のカヴァーや、後に「Bohemian Rhapsody」のVideoに再構築されるクイーンの『Queen II』のカヴァーなどのように。他にもデヴィッド・ボウイの性別不明な美しさやイギー・ポップの筋骨たくましい生々しさ、フレディ・マーキュリーの傷つきやすさなどもとらえていた。
まるで自身のサー・ネーム“ロック”のように、ミック・ロックは熱狂的身をささげ、自身の生得権を追及した、そして、映像監督のバーナビー・クレイはその詳細を余すところなくすべてとらえている。しかしこれは、単なる型にはまったセックス、ドラッグ、ロックン・ロールの話ではなく、ミック・ロックの個人的なアーカイヴやコンタクト・シートなどを掘り下げることで、彼がすべての撮影でいかにその瞬間をとらえてきたかということ、そして彼の伝説的なロックの神々についての物語を吟じるものである。
ミック・ロックは、映画内で、「だれも俺のことを部外者だとは考えていなかったよ。俺は人生の一部だった。認められていたし、彼らはそれをわかっていたと思う」と語っている。
映画は、亡くなったデヴィッド・ボウイやフレディ・マーキュリー、ルー・リードやピンクフロイドの創始者であるシド・バレットなどのレジェンドの未公開映像や未発表音源などの宝庫となっている。
彼の名による本のシリーズでは、何十年にも及び、ミック・ロックのレンズの裏側の様子がとらえられている。それらには、ブロンディ、モトリー・クルー、セックス・ピストルズ、スヌープ・ドッグ、ヤー・ヤー・ヤーズ、ファーザー・ジョン・ミスティなど今日までに及ぶ多くのアーティストの撮影が含まれている。
3度の心臓発作、オーヴァードーズ寸前になるなど、彼の被写体たちが生き延びることができなかった事柄をミック・ロックは生き延びてきた。しかし、彼は過去を理想化しすぎることはなく、多弁かつ魅力的な語り部となっている。
『Shot! The Psycho-Spiritual Mantra Of Rock』 は劇場にて公開中、また、Amazon Video, iTunesや他のサービスでストリーミングされている。(日本公開/販売は未定)。
映画の予告編はこちら(英語)