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ビートルズもカバーしたリトル・リチャードのヒット曲「Long Tall Sally」

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リトル・リチャードは1956年の新年、草創期のロックン・ロール・シーンに「Tutti-Frutti」でデビューを飾った。全米トップ20に入った同曲が、続くシングルの大ヒットの足がかりになった。同時期でも指折りの大ヒット曲「Long Tall Sally」(B面は「Slippin’ and Slidin’」)は、その年の2月27日にリリースされている。

スペシャルティ・レコードから発表された他の名曲同様、同シングルもグラミー賞の受賞やロックン・ロールの殿堂入りを果たし、ジョージア・ピーチの呼び名でも愛される唯一無二のアーティストの名を世に知らしめた。そんなリトル・リチャードがザ・ビートルズに多大な影響を与えたのも、グループが後年カヴァーする「Long Tall Sally」1曲によるところが大きい。

Little Richard review

Billboard誌のリトル・リチャードのシングル・レヴュー

この曲はザ・ビートルズが1964年にリリースしたEPに収録されたほか、1972年にはポール・マッカートニーの新グループ、ウィングスのツアーでも取り上げられている。また、ザ・ビートルズは『Get Back』のリハーサルで「Slippin’ and Slidin’」も演奏しており、1975年にはジョン・レノンがカヴァー・アルバム『Rock ‘n’ Roll』の1曲としてレコーディングしている。ポール・マッカートニーがヴォーカルで裏声を多用するのが、リトル・リチャードの影響であることは言うまでもないだろう。

上記2曲はこれまで幾度となくカヴァーされている。「Long Tall Sally」はエルヴィス・プレスリーやエディ・コクラン、キンクス、ジェリー・リー・ルイスら、一方の「Slippin’ and Slidin‘」もジョン・レノンのほか、バディ・ホリーやジョニー・ウィンター、オーティス・レディングなど、その数は計り知れない。

「Long Tall Sally」は全米チャートで最高6位まで上昇したが、これはリトル・リチャードにとっての最高記録となった。「Slippin’ and Slidin‘」の人気も高く、リトル・リチャードの人気が日に日に高まっていく中、単独で33位を記録している。両楽曲共に、忘れがたいデビュー作、ジョージア・ピーチによる『Here’s Little Richard』のデラックス盤に収録されている。

Written by Paul Sexton



リトル・リチャード、1957年の栄光

リトル・リチャード『Here’s Little Richard』

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