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ザ・ビートルズ「Let It Be」の新MVが公開。同名映画の映像と未公開シーンが使用
ザ・ビートルズ(The Beatles)の名曲「Let It Be」の新ミュージック・ビデオが公開された。このビデオは、現在Disney+で独占配信中の1970年のドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』レストア版からの映像と、ラッシュ(未編集フィルム)からの未公開シーンをフィーチャーしている。
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1970年5月、ザ・ビートルズ解散の渦中に初めて公開されたマイケル・リンゼイ=ホッグ監督によるドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ: Let It Be』は、今やバンドの歴史の中で正当な位置を占めている。公開当時は暗い視点で受け止められていた同映画だが、半世紀の時を経て修復され、エミー賞の複数部門に輝いたピーター・ジャクソン監督のドキュメンタリー・シリーズ『ザ・ビートルズ: Get Back』の中で明らかにされた事実の文脈によって再び脚光を浴びている。
2021年にDisney+で独占配信された『ザ・ビートルズ: Get Back』は、この時のアイコニックな4人組の人間らしさと仲間意識を見事に映し出し、音楽史における極めて重要な瞬間を捉えている。
映画『ザ・ビートルズ: Let It Be』には、『ザ・ビートルズ: Get Back』では紹介されていない映像が収録されており、1969年1月、キーボーディストのビリー・プレストンが加わり、ザ・ビートルズがグラミー賞を受賞したアルバム『Let It Be』、そしてアカデミー賞を受賞したタイトル曲の作曲やレコーディングを行う様子、そしてグループとして最後の公式ライヴ・パフォーマンスとなったアップルコア社の屋上での“ルーフトップ・コンサート”の模様を見ることができる。
マイケル・リンゼイ=ホッグは当時を振り返りこう述べている。
「“ザ・ビートルズ: Let It Be”は1969年10月、11月頃には公開準備が整っていましたが、実際に公開が公表されたのは1970年4月のことでした。映画公開の1ヵ月前、ザ・ビートルズは正式に解散を発表しました。それにより、人々は“もう二度とビートルズが一緒にいるところを見ることはできない。あの喜びはもう二度と味わえないのだ”という悲しみを胸に“ザ・ビートルズ: Let It Be”を観に行きました。それがこの映画の印象を非常に暗くしたんです。しかし実際、このような名だたるアーティストたちが、彼らの頭に浮かんできたものを曲にするために協力し合う姿を目にする機会は、そうそうあるものではありません。あの屋上では、彼らが再びグループとして演奏することへの興奮や連帯感、純粋な喜びを抱いているのを目にします。そして、今では彼らが誰であり、またどのような存在であるかを完全に理解している上で、それがザ・ビートルズとしての最後の瞬間だったことを知り、少しばかりの感傷を覚えるのです。私が50年前に撮影したすべての映像を使って、ピーターが“Get Back”でできたことに私は打ちのめされました」
Written By Will Schube
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