New Releases
ノア・カハンとサム・フェンダーが語る「Homesick」でのコラボレーション
2023年を通して多くの批評家に絶賛され、第66回グラミー賞“最優秀新人賞”にノミネートされているノア・カハン(Noah Kahan)が、アルバム『Stick Season』収録曲を他のアーティストとコラボレーションするシリーズにて、サム・フェンダーを迎えた「Homesick」の新ヴァージョンをリリースした。
<関連記事>
・【まとめ】2024年開催第66回グラミー賞全ノミネートリスト
・ノア・カハンが、ホージアを迎えた「Northern Attitude」の新Ver.を配信
・ノア・カハン「Dial Drunk」にポスト・マローンが参加した新Verを配信
二人が語るコラボレーション
ノア・カハンのライヴではファンのお気に入り曲のひとつである「Homesick」は、夢を追いかけて故郷バーモント州から逃げ出したいと思いながらも、いつも帰りたいと思う表裏一体の複雑な心境を歌った曲だ。今回コラボレーションしたUK出身のシンガーソングライター、サム・フェンダーは、彼のパートで自身が生まれ育った故郷ニューカッスルで抱いた類似感情を新たな視点で書き下ろし、普遍的な郷愁の念を捉えている。
ノア・カハンはこのコラボレーションについてこう語っている。
「初めてサム・フェンダーの歌を聴いたとき、僕はその時していたことをやめて、“Dead Boys”を最初から再生して、4回も聴き直しました。それは僕が歌に求めるすべてでした。僕はこのアーティストを狂ったように追いかけて、毎日新しい音楽をリリースしていないかチェックするようになりました。彼の歌詞を全て読んで、それらがどういう意味なのか、彼の解釈を見つけようとしていました。“Seventeen Going Under”が出る前に、“Hypersonic Missiles”を1,000回は聴いたでしょう」
「僕はこれほどまでに歌との繋がりを感じたことはありませんでした。この曲の歌詞では、サムが全く異なる土地の出身でありながらも、僕と同じように育ったように感じられました。サムが歌った郷愁、誇り、苦しみ、混乱、怒りは、僕が子供時代と故郷に対して感じていたものと非常に似ていました。この曲は僕にとって、僕自身の経験について書き始める大きなきっかけだったんです。それから、バーモントのギルフォードでアルバムのレコーディングに入る前に、最初に聴いたのが“Seventeen Going Under”でした。“Homesick”という曲は、良くも悪くも、誰かが自分の故郷とそれが彼らにとって何を意味するかを正確に描写するのを聴いて得た自信から生まれたんです」
ノア・カハンは初めてサムに会った日のエピソードについても次のように語っている。
「サムと一緒にニューカッスルで一日過ごせることを知った時、嬉しくて緊張しました。彼は両手を広げて僕を彼の世界に迎えてくれて、町だけでなく、そのコミュニティの中でサム自身にとってとても重要な場所を案内してくれました。最初は部外者のように感じていましたが、最後には、これらの曲がどこから来ているのか、そしてサムが本当に特別な人であることを理解し始めました。彼は僕の曲“Homesick”に自分の経験を取り入れる上で本当に素晴らしい仕事をしてくれました。期待以上のことをしてくれて、本当に感謝しきれません。僕たちの世界を垣間見て楽しんでいただければ幸いです。そして、僕が彼が歌うのを初めて聴いたときに感じたのと同じような繋がりを皆さんに提供できれば嬉しいです」
サム・フェンダーは次のように述べている。
「ノアから仕事のオファーがあり、“Homesick”という曲を聴いて素晴らしい曲だと思いました。それから僕たちは電話で話して、すぐに意気投合しました。この曲が、故郷から逃げ出そうと必死になっている2人の子供の大西洋を越えたコール・アンド・レスポンスだというアイデアが気に入りました。“家出”というテーマは、僕自身も含め過去50年以上にわたって多くのアーティストによって取り上げられてきましたが、共感を呼ぶものです」
「ノアがツアー中に僕の故郷ニューカッスルに来てくれたので、彼に街を案内しました。彼がアメリカ東海岸訛りで、“この曲がどこから来たのか見てみたいんだ”と言ったのが可笑しかったし、お世辞でも嬉しかったので、ローライツ・タバーンでギネスを飲んで、厳しい寒さの中、海沿いを歩きました。彼とお互いの過去について話していると、“Homesick”がいかに普遍的な曲であるかに気づかされました。僕たちは皆、そんな子供だったんです」
「僕は自分のパートをノース・シールズで録音しました。タイン川の河畔で、僕の歌詞で触れた“静止したクレーン”を文字通り見下ろしていました。90年代初頭に暴動が起こった団地から目と鼻の先です。僕は自分の故郷と地元の仲間たちに誇りを感じました。ジョーディーズ(ニューカッスルの住人)は陽気で、困難な時期やハード・リカーにも耐え得る強靭な人々で、僕の故郷は常にインスピレーションの源なんです。ノアは素晴らしい人で、頭が切れる、巧みな言葉使いでもあります。この曲が大好きで、みんなに聴いてもらうのが待ちきれません」
ノア・カハンの勢いは2024年に入ってもとどまるところを知らず、ゴールド認定アルバム『Stick Season』とプラチナ認定シングル「Stick Season」が現在も世界中のチャートを席巻している。今週、同アルバムは全米チャート(Billboard 200)で5位まで上昇し、2023年6月にデラックス版アルバム『Stick Season (We’ll All Be Here Forever)』が初登場3位を記録して以来のTOP5入り、2022年10月にオリジナル・アルバムが発売されてから5度目のTOP10入りとなった。
Written By Tim Peacock
ノア・カハン「Homesick」
2024年1月19日配信
iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music
- ノア・カハン アーティストページ
- ノア・カハンが、ホージアを迎えた「Northern Attitude」の新Ver.を配信
- ノア・カハン「Dial Drunk」にポスト・マローンが参加した新Verを配信
- ホージアの3rdアルバム『Unreal Unearth』が初の全英1位を獲得
- ポスト・マローン、ニュー・アルバム『Austin』を7月28日リリース
- 今さら聞けない「ポスト・マローンの何がすごいのか?」
- ケイシー・マスグレイヴス、新作アルバム『Star-Crossed』を発売
- テイラー・スウィフト、Apple Music アーティスト・オブ・ザ・イヤー2023を受賞
- テイラー・スウィフト全米ツアー初日徹底レポート
- テイラー・スウィフト、海外女性アーティスト初となる東京ドーム4日連続公演
- オリヴィア・ロドリゴ、初来日時に語った2ndアルバム『GUTS』へのプレッシャー
- オリヴィア・ロドリゴ、英米1位の2ndアルバム『GUTS』全曲歌詞解説
- ホームスクールは成功の近道?オリヴィア・ロドリゴの例を解説
- ヤングブラッド、全ての壁を破壊し続ける異色アーティストの魅力
- ゼイン、6年ぶりのインタビューで1D時代、父親になった現在の心境を明かす