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ジャズ・コルネット奏者、ロン・マイルスが58歳で逝去。その功績を辿る
現代ジャズのコルネット奏者で、作曲家、バンドリーダー、教育者としても多くの功績を残したロン・マイルス(Ron Miles)が、2022年3月9日夜、コロラド州デンバーの自宅で逝去した。58歳だった。彼のマネージャー兼プロデューサーであるハンス・ウェンドルによると、死因は、稀な血液疾患である真性多血症による合併症だったという。
ロン・マイルスは、妻のカリ・マイルズ、娘のジャスティス・マイルズ、息子のオナー・マイルズ、母のジェーン・マイルズ、兄のジョナサン・マイルズ、妹のシャリ・マイルズ=コーエンとケリー・ウェスト、異母姉のヴィッキー・M・ブラウンを後に残した。
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ブルーノートの社長、ドン・ウォズは、次のように追悼を捧げている。
「ロンは才能溢れるアーティストでした。その心優しく、情に厚い人柄は、彼が演奏する精緻な音符のひとつひとつに反映されていました。こんなにも早く彼を失ったことに心を痛めていますが、彼が私たちに残してくれた音楽を通して彼の魂は永遠に生き続けることでしょう」
1963年5月9日、インディアナ州インディアナポリスに生まれたロン・マイルスは、11歳の時に家族と共にコロラド州デンバーへと移り住み、それからトランペットを吹き始め、クラシックとジャズの両方を学んだ。その後、デンバー大学、コロラド大学ボルダー校、マンハッタン音楽学校に通いながら音楽を学び続けた彼は、『Heaven』(2002)、『Quiver』(2012)、『I Am A Man』(2017)などの高く評価された作品を含む、その後35年間のキャリアを通して生んだ12作のアルバムの最初の作品となる『Distance for Safety』を発表。また彼は、ジョシュア・レッドマンの2018年のアルバム『Still Dreaming』での演奏でグラミー賞にノミネートされている。
ロン・マイルスの最後のアルバムは、2020年にリリースされたブルーノート・レコードからのデビュー作『Rainbow Sign』で、ギタリストのビル・フリゼール、ピアニストのジェイソン・モラン、ベーシストのトーマス・モーガン、ドラマーのブライアン・ブレイドという、彼が最も頻繁にコラボレーションしていたミュージシャンたちとのクインテットによる録音だった。2018年に他界した彼の父フェイ・ドゥーニー・マイルスへのトリビュートとして書かれたこのアルバムについて、JazzTimes誌は、 “精神的にパワフル “と称し、DownBeat誌は 「非常に感動的なアルバム。バンドリーダーとしての(ロン・)マイルスによる、これまでで最も印象的な作品”と評価している。
ロン・マイルスは、1990年代後半からメトロポリタン州立大学デンバー校音楽学部の教授を務め、長年音楽教育の分野でも優れたキャリアを築いた。
Written By Will Schube
ロン・マイルス『Rainbow Sign』
2020年10月9日発売
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