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「We Are The World」の功労者である有名マネージャー、ケン・クレーゲンが逝去。その功績を辿る

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Ken Kragen photo: Chelsea Lauren/WireImage

アーティストのマネージャーやプロデューサーとして幅広く活躍してきたケン・クレーゲン(Ken Kragen)が、2021年12月14日に米カリフォルニア州ブレントウッドの自宅で亡くなった。享年85だった。

彼はケニー・ロジャース、ビー・ジーズ、ライオネル・リッチー、オリビア・ニュートン・ジョンなどの大物アーティストのマネジメントを担当したほか、1985年のUSA For Africaによるオールスター・シングル「We Are The World」の実現にも欠かせない存在だった。

娘のエマ・クレーゲンは声明で次のように述べている。「もちろん、彼がプロとして成し遂げたすべてのことを非常に誇りに思っていますが、彼はまた、私にとって求めうる最高の父親でした」

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彼が手掛けたアーティストや俳優には、バート・レイノルズ、トリーシャ・イヤーウッド、ハリー・チェイピン、ドティ・ウエスト、トラヴィス・トリット、スマザーズ・ブラザーズなどがいる。

ケン・クレーゲンはスマザーズ・ブラザーズによる人気テレビ番組『スマザーズ・ブラザーズ・コメディー・アワー』(1967-69年)の製作総指揮を務め、ここで出会ったケニー・ロジャースとの長い付き合いが始まった。

個性的なボーカリストであるケニー・ロジャースを、カントリー・クロスオーバーのスーパースターとして再生させ、音源、ステージ、そして一連のテレビ映画で大成功を収めたのは、このケン・クレーゲンの手腕によるものだった。

人道主義者のケン・クレーゲンは、歌手で社会活動家のハリー・ベラフォンテからアフリカの飢餓救済のために「We Are The World」の制作を依頼された。この曲は、ライオネル・リッチー、マイケル・ジャクソン、クインシー・ジョーンズの3人が作曲したものだったが、このシングルに参加した豪華なラインナップは、ケン・クレーゲンが中心となってまとめあげたものだった。

リッチー、ジャクソン、ロジャース、ベラフォンテに加えて、スティービー・ワンダー、ブルース・スプリングスティーン、ボブ・ディラン、ダイアナ・ロス、ティナ・ターナー、レイ・チャールズ、ビリー・ジョエル、ポール・サイモン、ディオンヌ・ワーウィック、ウィリー・ネルソン、スモーキー・ロビンソンなどなどの有名人が参加。

クインシー・ジョーンズがプロデュースしたこの曲は、6,400万ドル(約72億円)もの寄付金を集めたと言われている。これに続いて、翌年に行われたスターたちによるキャンペーン「Hands Across America」では、アメリカの飢餓救済のために1,500万ドル(約約17億円)が集められたと言われている。

Hands Across America 1986

その後、ケン・クレーゲンは1992年のビル・クリントンの大統領就任式の一部をプロデュースしたり、カントリーミュージック協会とカントリーミュージック・アカデミーの会長を兼任するなどしていた。遺族は「Ken Kragen Memorial Foundation」を立ち上げ、今後数ヶ月のうちに慈善活動への寄付を受け付ける予定だ。

Written By Paul Sexton



 

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