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スーパートランプの初のヒット作『Crime Of The Century』
1974年9月25日、スーパートランプはゴールドを追い求めるかのように成功を狙いに行っており、その日にリリースされたニュー・アルバム『Crime Of The Century』はまさに適切な作品となった。このバンドの3枚目のアルバムは、商業的に成功し、イギリスとアメリカでヒット・シングルを生み出し、最終的には両国でゴールド・ディスクを獲得した。
アルバム『Crime Of The Century』はこのイギリスのバンドのプログレッシヴ・ロックの影響とポップ・フレンドリーなスタイルのさらなる融合を見せ、のちの『Crisis? What Crisis?』や『Even In The Quietest Moments』、そしてマルチ・プラチナを記録した『Breakfast In America』や1980年代のアルバムへと続ていった。
このアルバムはリック・デイヴィスとロジャー・ホジソンが作曲しイギリスでの初ヒット曲として1975年初めに13位を記録した「Dreamer」やタイトル曲の「Bloody Well Right」など、キーとなる曲が含まれている。「Bloody Well Right」はアメリカでもポップのトップ40入りを果たし、スーパートランプがラジオ局で、FMからAMへと移るきっかけとなった。
2014年にアルバム40週年を記念してデラックスのマルチ・フォーマットで再売された同アルバムは、彼らにとって全英チャート入りした初のアルバムであったが、本当にその名を刻むためにはシングルでの成功を必要としていた。残念ながら『Crime Of The Century』が当初チャート入りしたのは、1974年11月のわずか2週間のみだった。
しかし「Dreamer」が翌年にヒット曲となるとアルバムもつられるように再燃して、3月には4位まで上昇した。また全米アルバム・チャートへもデビューし、最高38位を記録し、結果的に76週もの間チャート入りを記録した。
Written by Paul Sexton
スーパートランプ『Crime Of The Century』